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フェリーと輸送艦の違い(その2 ウェルドック) [自衛隊・輸送艦など]

続きの話になります。

海上自衛隊。
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おおすみ型輸送艦(おおすみ、しもきた、くにさき、の3つの同型艦がある)にはウェルドックという、車両甲板よりも少し床面の低くなった、海水が入るプールみたいな場所があります。
後ろの扉が開いてLCACなどが発進します

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ウェルドックはまさしくスーパーアイテムで、LCAC(米国製ホバークラフトの高速揚陸艇)や高速ボート、AAVー7(海上航行できる水陸両用の装甲車のこと)[以下3つ、舟艇等。とする]
を運用して揚陸を行うのに必須なのです。

おおすみ型輸送艦はクレーンも装備しています。これは車両や物資を主に港湾において、迅速に積み降ろしするため


舟艇等がなければ砂浜や岸壁に、車両や物資をおろす(揚陸)ことなどできません。


これがあるのが、フェリーと、軍事組織である海上自衛隊の輸送艦の最大の違いかと
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有事の際の揚陸作戦では、おおすみ型輸送艦はおもに「舟艇等」を使って、岸壁に車両や武装した陸上自衛官を揚陸させていきます。


揚陸とは別の国、例えばアメリカやらでは上陸作戦、と呼んでいます。


有事の際の海上輸送では、輸送艦だけでなくフェリーも使うことになります。


ただしフェリーの場合、港湾設備がないと
下ろせないため、友軍の支配地域で且つ港湾があるところへの、増援としての運用になります。また、大抵の場合フェリーは輸送艦よりとろい、速度が遅いです。


話を戻します。おおすみ型輸送艦のLCACは戦車(約50トン)を含め、陸上自衛隊の持つあらゆる車両が揚陸できます。


フェリーなどでも戦車がはこべるフェリーも多少はあるでしょうが、前にいった耐荷重の問題があります。

また弾薬類、火薬類、燃料などの輸送も、民間船には制約があると思います。


【輸送艦】
(車両甲板)
戦車等車両 → → → ↓       
          →→LCAC |扉
         (ウェルドッグ) 海上

輸送艦内で横に移動してLCACに乗せる
艦首から艦尾に向かって

    扉が開き、LCAC発進→岸壁。 です。


ウェルドックからは、LCAC以外にも高速ボート、AAVー7も発進できます。

高速ボートは主に、先見偵察部隊の特殊部隊を隠密裏に揚陸地点か、その近辺まで運ぶ、


AAVー7は人員、やある程度の中火力火器を主に運びます。AAVー7の特徴はウェルドックから海に直接ドボンと進み、海上を船のように航行、上陸したらそのまま戦闘車両として直接、上陸部隊を支援します


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